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はいはい、創作創作。
思い返せばある晴れた日のこと
小生の前を歩く女学生がハンカチを落としたのが運命だったのかもしれない。
『あ、あの』
ハンカチを落とした女学生に声をかける
『はい?』
か細い声と同時に振り向く女学生。
鎖骨程までかかる黒髪を持った女学生。
髪の両サイドにラーメンの具の『なると』の髪飾りを付けた女学生。
可憐な、女学生。
『あ、あの…?』
『はっ!い、いえ!失礼します!』
女学生に別れを告げた後、分かることが2つあった。
ハンカチを渡すのを忘れてしまったこと、と
俗に言う一目惚れをしたこと
後日、小生の唯一の友人であるプレイボーイ安部に話してみた
「一目惚れ?お前が?」
「…」
「一目惚れなんてあてにならない、やめろやめろ」
「安部」
「うっ、睨むな!わかったよ、どんな子なんだ?」
「…肩までの黒髪で髪の両サイドに『なると』の髪飾りがあった」
そう、ラーメンの具材を頭に付けていても可憐だったのだ
「ほう」
「制服は…こう…ワンピース型で紺色だ」
「…興味沸いて来たな。ユターンはいるか!」
「誰だそれは?」
Uターンの親戚か?
「美術部の知り合い!ユターン捜してくるからその子の特徴整理しとけ!」
女学生に興味を持ったようだ
☆
「高柳、柚木太郎。だからユターンな。ユターン、高柳啓輔」
「はじめまして、1年の柚木です」
「ああ」
あまり人が好きではない自分が出る
「ユターン、似顔絵できるよな?」
「できますよ。高柳さん描けばいいんですか?」
「いや、高柳がキーワード言ってくからそれを元に似顔絵描いてほしい」
「おー!一回やったことあります!」
スケッチブックを広げる柚木くん
「よしよし。高柳、レッツゴーだ」
「状況が読めないんだが」
「いいから女学生の特徴言ってけ!」
「あ、ああ」
彼女の顔を思い出しながら特徴を伝え、
柚木くんとやらはうんうんと声を出しながら鉛筆を進める
安部は携帯電話を開いては閉じを繰り返している
「…以上」
「んー…もっと上手い人が描けばリアルだと思うんですけど…」
「あ、できた?」
安部が携帯電話をまた閉じ、柚木くんのスケッチブックを取り上げる
「やっぱり上級生の方に頼んだ方がよかったですかねえ?」
「おお…高柳、ど?」
スケッチブックを傾けられ、目を向ける
「ありがとうございます!」
「え、あ、え?」
次の瞬間、小生は柚木くんの手を握り締め、頭を下げていた
「ビンゴ!あーとーは、どこの学校かだよなー」
「ありがとうございます!」
「も、もういいですって!それあげますから頭上げてください!」
「ありがとうございます!」
☆
女子高生制服図鑑を立ち読みする男子高校生
「…なんでこうなったんだ?」
「どうせなら女学生に会いたいじゃん」
「…まあ」
口が滑った
「だろ?どうせなら女学生に愛称付けようぜ」
「要らないだろう」
「じょがくせーって言いづらいの。…なると!…ナルトちゃんは?」
「…簡単すぎないか?」
「いいんだよ、別に!」
「む…なると…」
ラーメンが食べたくなった
「そうだ、ユターンの絵、コピーして俺にもくれ」
「断る」