「…今10月…?」
「ももさん頭大丈夫?」
「う、うるさい!じゃ、じゃあ、卒業まで約5ヶ月、150日…あ、有佐、我慢
できる…?」
「は、は?」
思わずすっとんきょうな声をあげた。
「卒業しちゃえばこっちのもんじゃない。」
「ももさん頭良くなったね。」
「う、うるさいって言ってるでしょ!」
「すみません。…あ、じゃあ150日は伏見先生に授業以外会わないってこと?」
「そ、そうなる…で、でも卒業したらその150日以上会えるのよ!」
「あ、そうか。…有佐、どうする?」
「…私のためにありがとう…」
「「まだ泣くか!」」
ももと昴の考えで150日間は先生と会わないことにした。
…たった150日…伏見先生、待っててね…
「有佐!いますぐ屋上集合!すぐ!」
ももがにこにこしながら走ってきた。な、なにごと!?
「え、え!?」
「伏見先生にも伝えたほうがいいでしょ!150日のこと!」
「で、でも、校長が…」
「あんなハゲのこと気にしちゃだめ!私とす、すば、る…がっ見張ってるから!
思う存分行ってこい!」
「…すばる?」
「う、うるさい!早く行きなさい!」
もも…昴…ありがとう…私二人と友達でよかったよ…!
屋上に続く階段を駆け上がりドアを思いきり開く。
「…く、楠樹…君?」
「…ふ、伏見先生っ!あ、飽きられるかもっ、しれないけどっ!150日、私のことをずっと、ずっと、待ってて、下さい!」
言った…言った!
「ひゃ、150日!?え、え?!」
「じ、事情話すの忘れてたあああ!!!」
楠樹有佐、痛恨のミス。
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