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はいはい、創作創作。
昨日でもう習うべき範囲は終わってしまったから今日は何をやるんだろう。
あ、隣の戌居が早速寝そうだ。
軽く肘で突き、起こす。
私の広げたルーズリーフに勝手に
『ありがと』
なんて字を書きやがった。
か、勝手に書くんじゃねーよ!
「はい、みんな注目。えーと、紹介します、入って来て。」
「は、はい!」
髪を両サイドで結んだかわいらしい女の子が入って来た。
転入生?
「この時間だけ教育実習生の楠木有佐君。この時間のためだけに来てくれました。」
「く、楠木、有佐です!」
「楠木君は僕の教え子でここの大学と高校の卒業生。」
転入生じゃなかった。
「お昼なんかも楠木君と一緒に食べればいい。みんなの楠木君だ。楠木君を一人占めはダメだぞ?」
講義室が笑う。
「じゃ、早速講義やってもらおう。お願いします。」
「は、はい!じゃあ…え、えーと…あ…す、すみません…」
「ん?どうかした?」
「し、資料…忘れてきちゃいました…」
「な。」
「楠木センセ、かっわいー!」
「おっちょこちょい!」
「もえー!」
もえーて。
ちなみに言ったのは南雲ちゃん。
「う…」
「こーら!からかうな!彼女も緊張してるんだ、黙っていなさい!」
!伏見先生が怒った!
「ふ、伏見せんせい…」
「さ、資料取って来て。」
出ていく楠木先生。
「男らしー。」
「センセ、楠木センセと付き合ってんの?」
「いや、ないっしょ!」
付き合ってる?
さすがにないだろ。
「うるさいぞー。あ、そうだ!」
伏見先生が手を叩いた。
「彼女をからかう奴は居残りで体育倉庫掃除!」
!
「彼女は僕の。これ以上なんか言う奴は容赦しないぞ?」
…付き合ってんの!?
ていうかさっきまでと言ってたことが…
…これって一種のジャイアニズム?
「…」
ルーズリーフに伏見ジャイアンを描く。
相変わらず絵が下手だ。
「何描いてんだ?」
前触れもなく戌居が覗いてきて肩がびくりと跳ねる。
「ふ、伏見ジャイアン…」
「ぶっ!似てねー!」
「うるっさい!衣笠、戌居、体育倉庫掃除!」
「「!?」」
何故だか少しうれしかった。